先日、分譲賃貸マンション退去時の立ち会いをしてきたときのことです。
入居してからわずか4ヶ月での退去でしたが、契約書に記載してあった通り、ハウスクリーニング代を引いた敷金が返還されると思っていたのです。
分譲賃貸マンション退去時の現状立ち合い失敗談-入居時のチェックを怠ると敷金返金額が激減!
しかし、実際に立ち合って敷金精算の見積りをしてもらったところ、思わぬ費用が引かれていてびっくり!
納得いかない見積書を見て、このまま泣き寝入りをしていいものかと。管理会社に思い切って交渉してみることにしたのです。
故意・過失で汚くしないかぎり敷金は基本的に返される
国土交通省が出している「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、通常の使用の範囲内での劣化・汚れについての修繕・清掃については、基本的に貸主が責任を負うと記載されています。
しかし、借り主が不注意または故意につけてしまったような傷や汚れ、契約書に記載されている退去時のハウスクリーニング費用は、借り主が負担する必要があります。
借り主の故意・過失による場合、敷金の満額返金はむずかしくなるということです。
「自分のミス」か「通常の生活上」によるものなのかにより、敷金の返還額も変わってきます。
お互い納得の上スムーズに返還されれば良いですが、見積書では納得のいかない修繕費やクリーニング代が差し引かれている場合もあるのです。
どうしても納得いかないクロスの全面張り替え費用
今回、立ち会いチェック時に請求されたのは、ハウスクリーニング代・エアコンクリーニング代・クロス張り替え代です。
ハウスクリーニング代とエアコンクリーニング代は契約書に記載があるため、敷金精算時に引かれてしまうのは承知しています。でもクロスに関しては、故意に破ったりぶつけたりした覚えはありません。
入居時から破れている箇所も多々あり、ほかは通常通りに生活しているうちに傷つけてしまった箇所と思われ、こればかりはどうしても納得できませんでした。
前住人の方の立ち合いチェック時にクロス張り替え費用を請求していない(もしくは請求したけど張り替えていない・・?)のは明白で、なぜ私の場合だけ請求されるのか疑問が残りました。
モヤモヤしていては何も変わらないと思い、管理会社に問い合わせてみることにしたのです。
納得のいかないクロス代について、管理会社に問い合わせてみた
「今回、クロスの全面張り替え費用が見積額として上がっています。通常の生活をしている上で傷ついた場合でも、敷金から補修する必要があるのでしょうか?」
自分のミスでつけていない傷や汚れの補修費用まで請求されていることに、納得いかないことを伝えました。
国土交通省のガイドラインも熟読したこと、こんなに細かい傷の補修費用を請求されたことは、過去に様々な賃貸物件を渡り歩いてきたなかで初めてのこと、というのも伝えました。
粘り強く、自分が傷をつけたわけではなく入居時からついていた傷も多数あること、なぜ前住人は請求されず今回だけ請求されたのかについても質問しました。
ただのクレーマーになってしまわないように冷静に伝えてみましたが、心の中では「なんでこんなことで請求するの!」と怒り心頭でしたけれどね。
管理会社の方に「確認後、再度ご連絡します」と言われ、一旦電話を切って待つことにしました。
管理会社から来た回答とは?
電話で問い合わせてから約1週間後、管理会社からメールで連絡が来ました。
「オーナーさまの確認を取ったところ、今回はクロス張り替え費用はいただかないことになりました。」
クロス張り替え費用の約27,000円は、払わなくてもよくなったではないですか!
原状回復についてきちんと調べたこと、こちらが故意にやったものではないと説明したことが功を奏する形となったのです。
モヤモヤしていることは、きちんと言ってみるものですね。
その後、訂正された見積書が送付されて無事に敷金返還。ホッとひと安心した次第です。
敷金トラブルは泣き寝入りせず、最後まで諦めずに粘ろう!
敷金精算の立ち合いは、どうしても相手方が知識豊富でプロだという意識があるため、実際にチェックして費用を請求されてしまうのは仕方がないとあきらめがちになってしまいます。
しかし、こちらに知識がないことを逆手に取り、必要以上に部屋の中をチェックしまくり、払わなくてもいい原状回復費用まで見積もりに盛り込んでくる大家さんもいます。
ここで、文句が出なければ、大家さんに多くのお金が残りますからね。
でも、ちょっとした知識があるだけで、本来払わなくてもいい費用を取られずに済むのです。
文句を言うのはイヤですが、何万円から何十万円という大金。次の引越しで、家具や家電代に充てることができます。
引越し後に不用品買取業者に高額請求されるトラブルがありましたので、今度こそ子どもたちとおいしいランチに行こうと考えています。
不用品買取業者に依頼したら高額請求!トラブルを回避するために知っておきたいこと
今回はオーナーの方がすぐに判断してくれたため話し合いで解決しましたが、話し合いが難しい場合、内容証明郵便・少額訴訟という手もあります。
自分で書類を作成したり、訴訟を起こすのは精神的にも大変苦痛です。一人で困っていたら、弁護士さんに相談するようにしてみてくださいね。敷金返還トラブルは、最後まで粘り強く諦めないことが大切です。
生きていく上で大切なお金。取られなくてもいいお金を、自分自身で守りましょう。