大型家電量販店のエアコンコーナーでよく目にする、自動お掃除機能付きエアコン。
エアコンがお掃除をしてくれるなんて、なんて便利な機能なんだろう! と思い、リビングではお掃除機能付きエアコンを使っています。
しかし、実際に使っているうちに「お掃除機能って必要ないのでは?」と思うようになりました。
引越しするにあたり、大型家電量販店にエアコンを買いに行ったのですが、あえて選んだのが掃除機能なしのノーマルタイプです。
なぜ「自動お掃除機能なし」を選んだのか。6つの理由を整理してみましたのでご紹介します。
目次
自動お掃除機能付きのエアコンを選ばなかった6つの理由
1.お掃除してくれる部分はフィルターのみ

「自動お掃除機能」と聞くと、エアコンについたホコリやカビをすべて掃除してくれるイメージがありますよね。
実は、この名称に誤解が生まれやすいのですが、大半のお掃除機能付きでキレイにできるのはフィルター部分のみです。
エアコンのカバーを開けると見えるのがフィルターですが、そこについたホコリをダストボックスに集めてくれるだけで、エアコンの内部までお掃除してくれるわけではありません。
サラサラしたホコリだけならいいのですが、LDKにあるエアコンはベトベトの油汚れが付着しやすく、自動お掃除機能ではなかなか取り切れません。
「掃除機能があるから何もしなくていいんだ!」と放置しておくと大量のカビが発生し、アレルギーや故障の原因になってしまいます。
カビは一度発生すると、素人が掃除してもすべての菌を除去するのは至難のワザと言われています。
しかも、ダストボックスに集めたホコリは、定期的に捨てる必要があります。自分でフィルターを掃除する手間とほとんど変わりません(掃除機で吸うだけ)。
お掃除機能付きって名称が付いていますが、あまり優れた機能ではないのです。
2.本体代が高い

フィルターのみ掃除してくれる機能が付いているだけで、ノーマル機種よりも本体代が2〜3万円高くなります。
6畳用のノーマルエアコンが6万円だとすれば、他の機能が同じでもお掃除機能が付いただけで一気に8〜9万円に跳ね上がります。
引越しとなると複数台購入する必要がありますから、予算が一気に10万円以上跳ね上がってしまう可能性もあります。
フィルターのホコリをサッと取り払うだけなのに、2〜3万円も高くなるのだったら、そのお金であらゆる箇所の掃除ができるハンディクリーナーを1台購入したほうが得策と言えるでしょう。
3.本体が複雑で壊れやすい

お掃除機能付きのエアコンの中は、掃除ロボが付いているぶん、とても複雑になっています。
その結果、内部でカビが発生しやすくなり、壊れやすくなってしまいます。
ノーマルタイプであれば、本体のカバーをはずせば、 部屋の空気から「熱」を外に追い出し、部屋を涼しくしてくれる「熱交換器」がむき出しの状態になっています。溜まったホコリも自分で簡単に掃除ができます。
しかし、自動お掃除機能付きは、熱交換器の部分にお掃除ロボが覆いかぶさっている状態です。とても素人では分解できず、熱交換器部分にどんどんホコリが溜まっていきます。
私も以前使っていたエアコンは、自分で掃除を怠ったせいで、お掃除ロボ部分が故障しました。
家電量販店の店員さんにもお聞きしたところ、「お掃除ロボが壊れることが多い」とおっしゃっていました。
高いお金を出してお掃除機能付きを購入しても壊れてしまったら、悲しくなってしまいますよね。
4.運転音がうるさい

お掃除機能は、エアコンを使ったあとに作動します。
エアコンのリモコンでピッと消したあとに、ブブブ、ブブブ、ウィーンと音を立てながらフィルターを掃除していきます。
しかも、すぐに終わるわけではなく、数分間ほど動いています。私が使っていた製品は、約15分ほど動いていました。
これが昼間ならいいのですが、夜にタイマー設定しておくと、ただでさえ暑くて寝苦しいのに、音で起きてしまったりします。
お掃除機能を切るためにリモコンを2度押して止めたりしていますが、掃除機能がこんなにもうるさいものとは思いもよらなかったです。
5.電気代が高い
自動お掃除機能付きは、音もうるさいですが、電気代も高くなります。
ざっくりの目安となりますが、1回の運転ごとの電気代を比較すると、自動お掃除機能付きはノーマルタイプの約2倍の電気代がかかります。
本体代も電気代も高くなるのが、自動お掃除機能付きの弱点です。
もちろん、ノーマルタイプもフィルター掃除をしていなければ、電気代が高くなります。フィルター掃除さえめんどくさいという方には、手間賃と思えば安いかもしれません。
6.業者のクリーニング代が高い

ノーマルタイプならどこのエアコンクリーニング業者でも対応していますが、自動お掃除機能付きのエアコンは対応していない業者もあります。
配線なども複雑となっているため、専門知識が必要なのです。
また、ノーマルタイプなら1時間程度で終わるところ、自動お掃除機能付きでは3〜4時間と倍以上の時間がかかります。
分解クリーニングの価格もノーマルタイプが約1万円なのに対し、自動お掃除機能付きは約1.5〜2万円と倍近い価格です。大手ですと約3万円かかるところもあります。
フィルター以外にも掃除してくれるモデルもある

自動お掃除機能付きって全然使えないじゃないの! と思ってしまいますが、今はフィルターだけではなく熱交換器までお掃除してくれるタイプもあります。
熱交換器の掃除は素人ではできないので、プロにおまかせするしかありませんでした。それをエアコン自体が掃除してくれる画期的なモデルです。
例えば、日立の白くまくんのハイスペックモデルは、内部を凍らせ一気に溶かし、油汚れまでしっかり洗い流してくれます。
熱交換器&ファン自動お掃除[凍結洗浄 ファンロボ] : エアコン : 日立の家電品
価格はフィルターお掃除機能付きよりさらに高額ですが、投資したぶんお掃除する手間ははるかにラクになることでしょう。
自動お掃除機能付きエアコンが必要な人はこんな人
自動お掃除機能付きエアコンが不要かと言えばそうではなく、掃除機能付きのエアコンがおすすめな人もいます。
- フィルター掃除がしたくない人
- 忙しくて掃除どころじゃない人
- そもそも掃除がキライな人
- エアコンをあまり使わない人
エアコン掃除をするヒマがない、掃除が大嫌いでホコリも見たくない人は、エアコンにおまかせしてしまったほうがいいです。
めんどくさいこと、イヤなことは、お金で解決することも大切です。本体への投資をした分、自分の時間を使うことなく、快適に使い続けることができます。
熱交換器まで掃除してくれるハイスペックなモデルでなくても、フィルター掃除機能は付けておいたほうがいいでしょう。
結論:自動お掃除機能付きエアコンは不要だった

自動お掃除機能付きエアコンが不要である理由をまとめます。
- フィルターは自分で掃除可能
- 本体代が高い
- 本体が壊れやすい
- 運転音がうるさい
- 電気代が高い
- クリーニング代が高い
業者の方にお聞きしたところ、「自分ならお掃除機能付きは買わない」とおっしゃっていました。もちろん、プロというのもありますけど、ホコリを取るのは気休め程度に考えたほうがよいみたいです。
エアコンは、放置しておくとアレルギー症状が出るなど健康に害を及ぼしますから、定期的にエアコンのクリーニングをお願いする必要があります。
価格に見合うぐらいの機能が出てきたら購入するかもしれませんが、今はノーマルなタイプで十分です。
何でも言えますが、めんどくさいことにはお金がかかります。どこまで自動で任せるべきか、予算やライフスタイルと照らし合わせて考えてみてくださいね。