分譲賃貸マンション退去時の現状立ち合い失敗談-入居時のチェックを怠ると敷金返金額が激減!

リビング

シングルマザーとなってから分譲賃貸マンションに転居したものの、入居わずか4ヶ月で家計が大ピンチに陥り、引越しをして家賃を下げることにしました。

家計が大ピンチ!家賃の高い分譲賃貸マンションから安い賃貸物件へ引越し計画はじめる

ピカピカに掃除しながら室内を傷つけないように暮らしていたため、原状回復にかかる費用は取られず、入居時に払った敷金はほぼ戻ってくるだろうと思っていたのです。

しかし、退去時に、管理会社と物件の現状立ち合いをしたら、予想外の高い見積額に!

実は「あること」を怠っていたために、想定外の費用がかかることになったのですが、一体それはどんなことなのでしょうか?

スポンサーリンク

入居時に「入居時・退去時物件状況確認リスト」に記入

入居時・退去時物件状況確認リスト

分譲賃貸マンションに入居したときに渡されたのが、「入居時・退去時物件状況確認リスト」です。

壁紙・床・設備など、物件に対して不具合がないかチェックし、あれば備考欄に具体的な内容を記入します。修理が必要な箇所があれば、別途連絡をする必要があります。

「不具合」というぐらいですから、このときは大きくて目立つ傷跡や汚れだけチェックすることにしました。

我が家の場合、フローリングに硬いものを落としたような跡が数箇所、壁に大きく目立つ傷跡が1箇所あったため、該当箇所の不具合有にチェックし、写真と一緒に提出することにしたのです。

入居中も細心の注意を払いながら生活

クロスのピンの穴

入居中も細心の注意を払いながら生活を続けていました。毎日のように掃除機をかけ、週末にはフローリング磨き、水回りはきちんと掃除していました。

入居時からの変化といえば、石膏ボードの壁に時計やカレンダーをかけるため、細いピンのフックを打ち込んだことぐらい。

クロスに1mm程度の穴が数箇所ほど開きましたが、退去時にクロス穴埋め剤で補修すれば、なんとかなるかなと。パッと見てわからないように補修しておけば、クロスの張替えをするほどではないと思っていました。

そして、入居してから4ヶ月で退去の連絡をし、管理会社との立ち合いの日を迎えることになったのです。

管理会社の担当者の立ち合いチェックが想像以上に厳しかった

懐中電灯でクロスをチェック

「それでは、各部屋の状況をチェックしていきますね。」

引越し後のからっぽの部屋の中で、管理会社の担当者(30代ぐらいの男性)と立ち合いチェックがはじまりました。

今まで数々の賃貸物件に住んできて立ち合いチェックもしてきましたが、ササッと部屋の中を物色するだけで終わっていましたので、今回も30分ぐらいで終わるかなと。

しかし、40分待ってもなかなか終わりません。一緒にくっついて回るわけにも行かず、じっと床に座って待つことに。

クローゼットや戸をバタバタと開けてチェックする音が聞こえるなか、チラチラッと様子を見てみたら、なんと懐中電灯を照らしながら入念にチェックしているではないですか!

想像以上に厳しいチェックに怯えつつ、心臓をバクバクさせながらチェックを待つことにしたのです。

提示された見積額は想定外の金額に!

退去精算書

約1時間後、ようやくチェックが終わりました。

契約書の特記事項に、退去時のルームクリーニング・エアコンクリーニング代は賃借人(居住者)が負担する旨が記載されていたため、敷金から引かれる覚悟はしていました。

しかし、見積額はクリーニング代で終わりではありませんでした。

「クローゼット内に、クロスが破れている箇所があります。クロスの張替えが必要ですので、料金表の通り別途請求します。」

え、クロスの張替え!?

契約書に書かれているクロス張替え料金表のとおり算出されており、トータルで約45,000円の見積もり金額がでていました。

たしかにカレンダーや時計用に細いピンの穴は開けましたが、クロス穴埋め剤で補修しましたし、クロスを故意に破った箇所も際立って目立つ破損部分も見当たりません。

しかし、担当者の方に、クロスに懐中電灯を当てて見せてもらうと、柱の角やクローゼットの中に破れている箇所が数箇所あったのです。

口頭で「自分が行ったものではない」と主張

クロスのはがれ

でも、自分で傷をつけた覚えがありません。

柔らかい布団を入れていた箇所に引っかき傷のようなものがあったため、恐らく前の住人さんによる可能性が高いです。

その旨を担当の方に伝えたところ、「今から口頭で申告していただければ、その箇所のみ免除します」と。余計なお金を取られないために、必死で探しました。

明らかに自分が傷つけてない箇所を3箇所ほど見つけましたが、プロのチェックには敵わず、最終的に約27,000円のクロス張替え額を請求されました。

何ということでしょう、クリーニング代と合わせたら、ほとんど敷金が戻らないという結果に。口頭で言わなかったら、追加で請求されるところでした。

なぜ、こんな想定外の額を請求されることになったのでしょうか?

賃貸物件入居時に預けた敷金の行方

今回のように、賃貸物件を退去するときは、オーナーや管理会社と室内の現状立ち合いを行います。

この立ち合いの意味は、「補修が必要である箇所をお互いチェックする」という意味です。

このときのポイントは、居住者が負担するかどうかは、「原状回復」の定義や「経年劣化かどうか」という点で判断されます。

賃貸物件を借りるとき、物件のオーナーに敷金を預けますよね。この敷金は、「退去時に部屋を補修する費用」などに使われ、費用が足りなければ追加で請求され、余剰金があれば返還されます。

「原状回復」の定義とは

ここで大切なことは、どこまでが居住者の補修義務であり、どこからがオーナーの負担になるのかという点です。ここが敷金返還のトラブル事例として、とても多いのです。

それを知るためには「原状回復」を知っておく必要があります。

原状回復の定義は、国土交通省が定めるガイドラインにて「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定められています。

要するに、「経年劣化した分」はオーナーの負担になるということです。

勘違いしやすいのが、原状回復は物件を「元に戻す」のではなく、通常使用・経年劣化を考慮した上で、修繕費用の負担割合を考えていくというものです。

人が生活している以上、家具の設置により壁や床に軽度のキズがついたり、台所やお風呂場に手入れしきれない汚れが発生したりするものと考えられています。

補修するか否かは、「その箇所が経年劣化しているのか賃借人の使い方に問題があるのか」が焦点になるということです。

参照:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について

経年劣化による残存価値は考慮される

居住者の使い方が悪かったり、過失が認められたりする場合でも、経年劣化分は考慮されます。

たとえば、クロスの場合は、入居後4年で残存価値は約50%、10年で約0〜20%になります。

新品のクロスが貼ってある賃貸に4年間住み、退去時に3万円の補修費用が請求された場合、残存期間を考慮します。

4年経過時点で残存価値は50%落ちていますので、そもそもクロスの価値は新品の半分しかないとされているということです。

つまり、居住者の負担金は、3万円の補修費用の50%である1.5万円となります。

壁の穴部分やちょっとした破れでも原状回復義務あり

フローリングの穴

フローリングの傷跡に関しては、明らかな過失や使い方が悪い場合以外は、基本的に経年劣化と見なされるため、原状回復義務はありませんでした。

同じく、壁等の画鋲、ピン等の穴(下地ボードの張替えが不要な程度のもの)に関しては、国土交通省のガイドラインにより、原状回復義務はないとされています。

クロスに関して、原状回復の際の費用負担の判断基準は、以下の表のとおりになります。

入居者負担 オーナー負担
  • 手入れ不足による拡大した壁紙クロスのカビやシミ
  • ネジや釘穴など下地ボートの張替が必要な破損
  • 日焼けなどによる壁紙クロスの変色
  • 下地ボードの張替が不要な範囲の穴(画鋲やピンによるもの)

ポスターやカレンダー等の提示は通常の生活において行われる範疇のものであり、そのために使用した画びょう・ピン等の穴は通常の損耗と考えられています。

今回も、カレンダーや時計用に開けた細いピンの穴に関しては、原状回復義務はありませんでした。

しかし、クロスが5mmほど剥がれている数箇所に関しては、原状回復義務があるとのこと。しかもクロスを全面的に張り替える必要があるため、金額が膨れ上がってしまったのです。

入居時に入念なチェックを怠り、報告し忘れたのが失敗

今回の立ち合いチェックで怠った「あること」というのは、入居時に入念なチェックをせず管理会社に報告しなかったことです。

事前に報告していなかったために、退去時に想定外の原状回復費用を請求されることになりました。

前住人の退去時のときに、なぜクロス張替え費用を請求しなかったのか、人によってチェック体制の厳しさが違うのか、疑問が残りました。

しかし、もしかしたら、引越し時や知らないうちに自分が傷付けてしまったかもしれないと考えると、強く言えなくなってしまいました。報告を怠ったため、こちらに不手際があるからです。

「自分が傷つけてない」という証拠がないため、後から何を言おうと証明できないのです。

事前に不具合を細かく報告してなかったこと、原状回復に対する知識のなさが、立ち合い時の反省点として残りました。

想定外の費用を取られないために、入居時に部屋を入念にチェック

もう少し入居時に入念にチェックをし、写真も含めて報告していれば余計な敷金が引かれずに済んだはず、と退去時に後悔してしまいました。

立ち合い時は、入居時に撮っておいた写真が非常に役立ちます。自分に責任のない傷や汚れに関して、きちんとその責任を回避することが大切です。

通常の生活上でついてしまった傷や汚れに関しては、管理会社や大家さんが負担するということを明確にしておきましょう。

壁紙やフローリングの修復キットも多数販売されていますが、修復したからと言ってプロの目はごまかせず、余計に費用が取られる可能性もあります。

私もクロス穴埋め剤で退去時に補修しましたが、「下手に修復しないほうがよい」と言われました。補修してしまったばかりに、余計な費用がかかる恐れがあるからです。

傷や汚れがある事実は変わりませんので、それが「原状回復」か「経年劣化した分」になるのか、契約書等を隅々まで読み、わからない点は管理会社や大家さんに相談することが大切です。

今回の立ち合いで学んだことは、以下の点です。

  • 入居時に隅々まで不具合をチェックする
  • 気になる点はすべて写真に撮っておく
  • 不具合箇所、写真を管理会社に共有する

知らないことで、余計なお金を取られる可能性が高いですし、トラブルのもとになりやすいです。

国のガイドラインはありますが、管理会社によって対応が違いますから、各自で一つずつ確認することがトラブル回避につながります。

私も今回の失敗点を活かして、次の引越し時には入念にチェックしたいと思います。

立ち合い時に、お互いイヤな思いをしないためにも、事前にしっかりと確認するようにしてくださいね。