2019年9月12日

UR賃貸住宅って本当にお得なの?実際に住んでわかったメリット・デメリット

UR賃貸住宅の案内所の中

「UR賃貸住宅」という物件を聞いたことありますか?

『URであーる』など、CMで見聞きしたことがあるかもしれませんね。

礼金・仲介手数料・更新料・保証人が不要など、お得そうなイメージがある一方で、運営している団体や物件がよくわからないという方も多いと思います。

持ち家でもないし、民間の賃貸物件でもないし、私もUR賃貸住宅に対してあまりよいイメージを持っていませんでした。

しかし、実際に住んでみてメリットやデメリットがたくさんあったので、リアルな目線でご紹介したいと思います。

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そもそも、UR賃貸住宅って一体なに?

UR賃貸住宅の案内所内

UR賃貸住宅は、かつて「公団住宅」と言われた公的な賃貸住宅です。

物件を所有するのは、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)。英語名(Urban Renaissance Agency)の頭文字「UR」を取ってつけられた住宅です。

全国に約75万戸もあり、日本最大級の大家さんと言われています。

都市型住宅の先駆的存在として、古い建物でも大幅リニューアル。新築と変わらない快適性を提供しているのが特徴です。

UR賃貸住宅って団地だけというイメージがありますが、タワーマンションやデザイン住宅もあります。自社管理しているので、お手入れもしっかりと行き届いています。

学生・高齢者向け賃貸住宅やペット共生住宅、ハウスシェアリングなど、時代に合わせた暮らし方もできる点が魅力的です。

UR賃貸住宅のメリットは?

1.初期費用が抑えられる

UR賃貸住宅 外観イメージ

民間の賃貸住宅を契約するとき、以下の費用が必要です。

  • 敷金:家賃1〜3ヶ月分
  • 礼金:家賃1〜3ヶ月分
  • 仲介手数料:家賃1ヶ月分
  • 火災保険料:基本的に強制加入

このほかに、ルームクリーニング代(先払い制の場合)・保証料・鍵の交換費用など、意外と多くの出費がかさむため、契約時に想像以上にお金が出ていきます。

しかも、2年ごとに更新料(家賃1ヶ月分)もかかってくるのが一般的です。

UR賃貸住宅では、民間賃貸と比べると、こんなにも初期費用がお得なのです。

  • 敷金:月額家賃2ヶ月分
  • 礼金:無料
  • 仲介手数料:無料
  • 火災保険:任意加入

入居時に必要なのは、敷金と引越し代、日割り家賃と日割り共益費のみ。我が家でも、浮いたお金を家具や家電代に当てることができました。

物件によっては、家賃が一定期間無料になるフリーレント制度があり、敷金2ヶ月分が無料となることもあります。

9月や3月にはフリーレント対象物件が増え、5年間家賃がお得になるキャンペーン等が行われることが多いようです。

入居後は1年毎に契約が自動更新されますが、更新料がかからないというのは大きいですね。

また、UR同士の引越しなら敷金は引き継ぐことが可能なので、UR物件からUR物件の引越しも頻繁に行われています。

このように初期費用を抑えられることが一番のメリットと言えるでしょう。

2.保証人が不要

民間の賃貸住宅の場合、ほぼ保証人が必要です。

借金を背負うわけではありませんが、身内の人に「保証人になってください」と頭を下げなくてはいけないので、これがけっこうめんどくさかったりしますよね。

保証人によっては物件審査が通らない場合もあり、保証人選びも大切だったりします。

しかし、UR賃貸住宅では、保証人が不要です。

一定の審査基準がクリアになれば、保証人不要で契約が可能です。

3.家賃でポイントが貯まる

UR賃貸住宅のPontaで支払い

「URでPonta」という、毎月の家賃の支払いで「Ponta(ポンタ)」ポイントが貯まる仕組みもあります。

「Ponta」は、ローソンやホットペッパーグルメなどで使えるポイントが貯まる、リクルートのサービス。

貯まったポイントは、Ponta提携のいろんなお店で使うことができてお得です。

4.原状回復負担区分がわかりやすい

民間の賃貸住宅では、退去時に立ち合いチェックがあり、預けた敷金から原状回復費用が取られたりします。

このときに「原状回復」か「経年劣化」かで、もめることも少なくありません。私も予想以上に敷金が取られて、ほとんど戻ってこなかったことがあります。

分譲賃貸マンション退去時の現状立ち合い失敗談-入居時のチェックを怠ると敷金返金額が激減!

UR賃貸住宅は、UR側が負担する内容と借り主が負担する内容が明確なのがポイント。入居時に、借り主が負担する内容が書類で具体的に示されています。

入居したらすぐ「住宅点検確認書」が渡されますので、部屋の状態を細かくチェックして記入し、提出しましょう。

入居時点に確認できた汚れや傷は、退去時に請求されることはありません。不具合があれば、すぐに直してもらえます。

最初にやっておかないと、あとで思わぬ費用の請求がきたりします。「なんでこんなに取られるの!」と後悔しないために、入居時に念入りにチェックしましょう。

5.住まいの質が高い

UR賃貸住宅 住居内イメージ

アパートに住んでいると、隣の音が気になることも多々ありますよね。住んでいるだけでもイライラしてきたり・・・。

UR賃貸住宅は、ほとんどが鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造。70年間建物を維持する計画をしており、民間の賃貸と比較しても質の高い建物が多いです。

旧耐震の古い建物では、順次現在の耐震基準に合わせる工事をしています。

大規模リニューアルしている物件では、床暖房やテレビモニターつきインターホン・追い炊き機能つきお風呂・ビルトイン3口コンロ等に加え、エントランスにはオートロックや防犯カメラまであります。

無印良品やIKEAと提携し、リノベーションしている物件もあります。

自分で壁紙を張り替えたりできるDIY物件もあり、いろいろな住み方ができる点が魅力的です。

6.敷地面積や部屋が広い

UR賃貸住宅の建物内

敷地内に入ると感じるのですが、建物と建物の間のゆとりがとても広く取られています。

物件によっては、大きな公園・保育園・病院・郵便局・スーパーが隣接しているところもあり、便利な生活が送れます。

狭い道路でヒヤヒヤすることなく、子どもを敷地内で思いっきり遊ばせることができます。

ファミリー向け物件が多いためか、敷地が広いだけでなく、部屋も広く作られている物件もたくさんあります。

7.先着順で申し込みができる

新築物件や高齢者向け優良賃貸住宅など、一部は抽選となりますが、UR賃貸住宅のほとんどは先着順による申し込みが可能です。

「この物件がいい」と思える物件があれば、店舗で申し込めます。

実際に店舗に申し込みに行ったとき、人気物件はかなりの数の順番待ちでびっくり!

「順番が回ってきたら、ご連絡しますよ」と言われ、1ヶ月後に「空きましたよ」と、電話で連絡を受けました。

1〜3月などの引越しシーズンは、長く待つ覚悟が必要です。

UR賃貸住宅のデメリット

1.家賃が高い

UR賃貸住宅の賃料を調べてみると、家賃が高めに設定されていることがわかります。

これは、部屋の面積が家賃にそのまま反映されるため、面積が広いぶん民間の賃貸住宅と比べると高めに設定されているようです。

生活の場としての基本性能を満たすためか、ワンルームでも30平方メートル程度(都内)が最低の面積です。一人暮らしでも、ゆったりと暮らせますね。

家賃が高めですが、5年間家賃が5%引きになる「近居割」や、最大9年間家賃を20%サポートしてもらえる「子育て割」など、割引制度があります。

契約時の初期費用は少なくて済みますし、更新料が不要なことを考えると、総費用は民間よりも安くなるケースがあります。

2.駅から遠い物件が多い

駅から徒歩5分以内などアクセスのいい物件もありますが、駅から遠くバス便になる物件も多いです。

いろいろなUR賃貸物件を見てきましたが、バスを使う物件がとても多いです。自転車で通うことも考えたほうがよいかもしれません。

駅から近い物件は、びっくりするほど家賃が高め! 家賃補助がでないと、一般のサラリーマンは住めないのではないか? というぐらい高いです。

家賃補助が出ない・割引制度を何も使えないという方は、駅チカ物件は断念せざるを得ないかもしれません。

3.設備が古い物件も多い

UR賃貸住宅 外観

昭和時代に建てられたような築40年以上の建物も多く、配管がむき出しになっている物件も多々あります。

キッチンが独立していたり、トイレとお風呂が一緒になっていたり、部屋の中に大きな段差があったり。エレベーターがなく、洗濯機の防水パンもない物件もあります。

私も築40年の物件に住んだことがありますが、配管が部屋の中にあり、上の階が流すトイレの水の音を聞きながら過ごしたことがありました。

ただし、壊れているという状態ではありません。

外観はとても古く感じますが、しっかりとメンテンスしてありますし、フルリノベーションで間取りや設備を新しくしている物件も多くあります。

4.入居の基準がやや厳しい

保証人不要で気軽に入居できるのがUR賃貸のいいところですが、入居の基準がやや厳しめに設定してあります。

例えば世帯で申し込む場合、家賃82,500円未満の物件に申し込むには、世帯月収が家賃の4倍以上であること(月33万円以上)、もしくは貯金が家賃額の100倍以上ある(825万円以上)などです。

家賃6万円でも、月収24万円以上必要ですから、相当ハードルが高くないですか? ファミリー世帯ですと、共働き必須のような金額です。

しかし、審査基準は交渉や特例措置で緩和されるなどありますので、不動産屋さんに間に入ってもらうなどよく確認するといいですよ。

UR賃貸住宅に向いている人・向いてない人

UR賃貸住宅に向いている人

UR賃貸住宅まわりの様子

単身者向けの物件もありますが、UR賃貸住宅は子育てファミリー世帯におすすめです。

満18歳未満の子どもがいて、結婚して5年以内の方が対象になる「子育て割」は、最大9年間家賃が20%減額されてお得です。

ただ、割引がきく部屋は決まっていますので注意が必要です。

敷地内に公園があるなど、子どもは伸び伸びと遊ぶことができるうえ、安く住めて設備も充実していれば文句のつけようがありません。

初期費用を抑えたい・更新料は絶対払いたくない・保証人を頼めない/頼みたくない人にもおすすめです。

UR賃貸住宅に向いてない人

駅から遠い物件も多いため、仕事が多忙な方やただ寝るために帰るだけの方、電車通勤をされる方にはあまり向いてないといえます。

エレベーターがない物件もありますから、頻繁に家の出入りが多い方だと上層階は大変かと思います。

UR賃貸住宅は1つの街のように形成されているところも多く、近所付き合いが苦手な方も向いてないと言えます。

都心部だと通勤に便利で、まるで分譲マンションのような物件もあります。家賃がびっくりするぐらい高いですが、仕事一筋の方にはおすすめです。

いい条件の物件があれば、長く住むにはおすすめ

UR賃貸住宅が集合している地区

初期費用がお得で、保証人不要で気軽に住めるUR賃貸住宅。古い建物も多く、収入要件が厳しいというデメリットもありますが、好条件の物件も多く存在するのも事実です。

実はUR賃貸住宅でいい条件の物件に住んでいる方は、なかなか出ていかないのですよ。持ち家かのように住んでいる方が多いです。

特にエレベーターがない物件の場合、空いている部屋は4〜5階の上層階であることが多く、低層階はなかなか空きません。

最初はとりあえず上層階に住んで順番待ちし、空き次第引越しする方も多くいます。

敷金も引き継げますし、礼金・仲介手数料もないため、UR賃貸物件を渡り歩くツワモノもいるぐらいです。

好条件の物件があれば、UR賃貸住宅は長く住むにはとてもおすすめです。あなたにぴったりなUR賃貸住宅を、ぜひ見つけてみてくださいね。